
木造住宅には耐震等級1,2,3があり、3が現段階では最高等級なのでお客さんに”等級3”を売りにして営業しているハウスメーカーも少なくありません。
でもぶっちゃけ、「よくわからない・・・。」というのが本音ではないでしょうか。
簡単に言うと、「1と2は全然別物」で、「2と3はたいして変わらない」といったところです。では詳しく説明しますね。
まず、耐震等級1とは?
耐震等級1というのは、建築基準法をクリアしている強さのことで、昔起こった阪神淡路大震災のときの震度6強程度の地震がきても倒壊しないことという風に定められています。
まぁ、実際にはもっとあやふやな定め方で、「極めて稀に(数百年に一度程度)発生する地震」というのが本当の基準なのですが、数百年どころか20年以内に大きな地震が2回も来ていますからね。
もっとでっかい南海トラフ地震もくる予定ですし。。。
あやふやだとわかりにくいので、震度6から7程度の地震に耐える程度と覚えておいてください。
他のサイトを見ればこのような情報はたくさん出ているのですでに知っていたかもしれませんが、等級1(基準法)の問題点はここからなんですよ。
等級1(基準法)では、「壁の強さだけ」を検討して基準を満たしていればOKなんです! といってもよくわかんないですよね(笑)
例えば、段ボール箱を想像してみてください。
段ボール箱のふたが開いた状態。この状態で矢印方向から押すと段ボール箱はグシャッと崩れますよね。
いやいや、ふたが開いてることなんて知らないよ!4方向はしっかり固定されているんだから大丈夫だろ!・・・・・というのが等級1(基準法)です。
Sponsored Linkでは、等級2と3とは?
先ほどの等級1の1.25倍の強さが等級2で、1.5倍の強さが等級3という風に定められているのですが、何倍とか言われてもよくわからないと思うので、とりあえずここは無視で。
それよりも重要なのはこの段ボール箱です。
今度はしっかりふたを閉めてみました。この状態で矢印方向から押すと、さっきよりは耐えられそうな気がしませんか?
これが等級2や3です。
どういうことかというと、段ボール箱のふたが建物でいう2階の床や屋根だと思ってください。いくら壁を強くしたところで、床や屋根が弱かったらグシャッと潰れてしまうんです。
なので、壁の強さだけじゃなく、床や屋根の強さも検討しましょうね。という風に定められているのが等級2と3です。
たとえ2階の床に穴の開いた吹抜けがあったとしても、きちんと補強して耐えられるだけの強さがあるのかを検討するのが等級2と3です。等級1は吹抜けとか知らんぷり。
この違いわかりますか?
単純に等級1の1.25倍とか1.5倍の違いだけではないのです。
ちなみに、等級2がクリアできる間取りだったら等級3はほぼクリアできます。金額もびっくりするほど上がることはないでしょう。
まとめ
等級1(基準法)は、壁の強さだけの検討で、床や屋根の検討はしない。
等級2と3は、壁、床、屋根の強さの検討をする。
これが、最初に言った「等級1と等級2は全然別物」で、「等級2と等級3はたいして変わらない」といった答えです。
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